管理職の基本的な役割は、組織としての業績を高めるため、
1.業務遂行を管理すること
2.業務上の問題を解決したり、これから取り組むべき課題を設定すること
3.メンバーを育成すること
4.メンバーのやる気を引き出し、チームとして向かうべき方向性を示す、すなわち、リーダーシップを発揮すること
これら4つです。
こうした役割を果たすためには、前提として組織の特性を理解する必要がありますし、適切なコミュニケーションを図ることが求められます。
このコーナーでは、管理職としての役割を効果的に果たすために必要な考え方、踏まえておくと有意義と思われる考え方について提示していきます。
内容は少しずつ加えて行きますが、必ずしも体系的、網羅的にはなっていませんことご了承ください。
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管理職の仕事実践術
No.4-5 OJTにおける手法的・心理的障壁に対処する
暗黙知を形式知に変換する 部下育成を効果的かつ効率的に進めるためには、仕事の知識・技術を形式知として伝えることが必要です。教わる側が暗黙知を自ら獲得してくれればよいのですが、この方法だと知識の獲得に時間がかかりますし、そもそも、知識を習... -
管理職の仕事実践術
No.4-4 仕事上における秘訣やコツ
多くの仕事には「秘訣」というものがあると思います。いわゆるコツであるとか、カンで判断するなど、経験的な知識・技術のことです。とはいえ、あなたの仕事を進めていく上での秘訣とは何ですか?と聞かれたとしても、おそらく、なかなか即答できないと... -
管理職の仕事実践術
No.4-3 コストゼロで部下育成はできない
さて、第二の、過度の仕事の質とスピード優先と言う問題ですが、どういう事かというと、仕事の割当てを行う際に、その仕事を確実にできる人にしか割り当てようとしない、あるいは、管理職自身がその仕事をやってしまうといったようなことです。部下にあ... -
管理職の仕事実践術
No.4-2 OJTにおける時間的障壁に対処する
時間は「できる」ものではなく、「つくる」、「捉える」もの OJTを有効なものとするためには、組織としての制度ないし、仕組み作りも重要です。ですが、ここでは、まず、管理職個人の立場として手を打てることに限定して考えることにします。 管理... -
管理職の仕事実践術
No.3-2 改善問題への取り組み
No.3-1「問題とは何か」でも書きましたように、管理職が主として取り組む問題の種類は、現実的には「探索型問題」ということが多いと思います。さらに、「改善問題」か「強化問題」のどちらかと言えば、「改善問題」に取り組むケースが多いのではないで... -
管理職の仕事実践術
No.3-3 問題解決において分析手法を用いることの有効性
研修の中で、特性要因図などを使って問題構造分析を行ってもらいますと、論理的な問題分析を行うことは、多くの人にとって意外と難しいことのようです。とは言え、それは必ずしも当人の論理的思考力の弱さに基づいているのではないというように私は感じ... -
管理職の仕事実践術
No.3-4 業務改善への抵抗 ー現在性バイアスと確実性バイアス
当然のことながら、業務をより効果的、効率的に進められるように改善していくことは、多くの人が望ましいことであると考えるはずです。ところが、実際に改善策を導入しようとすると、新しい仕事のやり方に抵抗感を持つ人は少なくありません。なぜでしょ... -
管理職の仕事実践術
No.3-5 「問題の解決」から「課題の設定」へ
「問題とは何か」で示したように、仕事、あるいは、組織には様々な問題がありますので、ビジネスパーソンにとって仕事は常に問題解決の連続になります。しかし、その多くはすでに起きてしまった問題への対処ではないでしょうか。 下の図は、左の三角形で... -
管理職の仕事実践術
No.3-6 業務を効率化する
業務を効率化すべきという考え方は普遍的なものであると思いますが、そもそも、なぜ効率化を図る必要があるのでしょうか。 そこには、次のような理由が考えられます。 目標の達成可能性を高める 作業的職務にかかる時間を最小化し、創造的な仕事の時間... -
管理職の仕事実践術
No.3-7 インプットの再設定
インプット=アウトプット/効率という公式から、インプット(=取り組み事項や働く時間の長さ)を少なくするためには、分子であるアウトプットを小さくするか、分母である効率を高める、と言うことになります。アウトプットは売上や利益、生産量、販売...