管理職の基本的な役割は、組織としての業績を高めるため、
1.業務遂行を管理すること
2.業務上の問題を解決したり、これから取り組むべき課題を設定すること
3.メンバーを育成すること
4.メンバーのやる気を引き出し、チームとして向かうべき方向性を示す、すなわち、リーダーシップを発揮すること
これら4つです。
こうした役割を果たすためには、前提として組織の特性を理解する必要がありますし、適切なコミュニケーションを図ることが求められます。
このコーナーでは、管理職としての役割を効果的に果たすために必要な考え方、踏まえておくと有意義と思われる考え方について提示していきます。
内容は少しずつ加えて行きますが、必ずしも体系的、網羅的にはなっていませんことご了承ください。
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管理職の仕事実践術
No.2-8計画 ~悲観的に準備し、楽観的に実行する
ひとくちに計画と言っても、大きな単位の計画もあれば小さな単位の計画もあります。あるいは、見通しの立てやすい計画もあれば、不透明性の高い計画もあります。ここでは、単位の大小よりも、不透明性の高さに基づいて考えたいと思います。と言うのも、... -
管理職の仕事実践術
No.3-8 素人の視点で考える
他部署からの異動により新たに配属された部下は、業務改善を考える必要はなく、まずはその部署の仕事のやり方を覚えることに専念させるべきでしょうか。 実は、初めてその仕事を担当する人こそ、その仕事を客観的に見ることができます。その第三者の視... -
管理職の仕事実践術
No.1-8 メンバーの誇りを支えるパーパスのレベル感
組織として明確にパーパスを打ち出していくことの重要性が改めて強調されるようになってきましたが、一般的には、経営理念や社是、あるいは、バリュー、ミッションなど、その表現の仕方には様々なものがあります。規模の小さな組織ほど、それらが明文化... -
管理職の仕事実践術
No.6-8 部下を導く深掘り質問法と展開質問法
部下の仕事が停滞しているように見えたとき、上司はどのように声をかけるべきでしょうか。管理職であれば、上司として当該業務に関して認識している問題点を指摘し、明確な方向性を示して効果的な遂行方法を改めて助言したくなるところでしょうが・・・... -
管理職の仕事実践術
No.4-10 OJTは”Do”より”Check”で
OJTはOn The Job Training ですから、仕事をしながら教える、つまり、マネジメント・サイクルとしてはDoの中に位置づけられそうです。確かにその通りなのですが、忙しくてOJTの時間を確保しづらいという管理職も少なくないことでしょう。部下育成の実態... -
管理職の仕事実践術
No.7-4 全員一致の罠
組織の中で意思決定を行う際、ある項目について全員の意見が一致していると、それは明らかに正しい意見であるとの認識が共有されやすくなります。客観性を持った正しい意見であるとの認識は、本来その分野に求められる深い検討からメンバーの意識をそら... -
管理職の仕事実践術
No.7-3 客観的な情報と正しい知識に基づいた議論を
チームにおける議論では、事実や知識、推論を意識的に整理していくことが望ましい進め方です。例えば、現状はA商品の売上が低下している、多分需要が一巡したからだろう、だから今後はB商品に注力するのがよいのではないか、というように、推測ばかりに... -
管理職の仕事実践術
No.7-2 管理職の自己優越意識
組織的な意思決定の有効性を高めるために必要となる一つ目の考え方は、自分の判断力が常に最も優れているのだという自己優越意識に陥らないようにすることです。例えば、実務的に優れた能力を持っている管理職の場合、その人から見れば部下の能力や知識... -
管理職の仕事実践術
No.6-2 音声によるコミュニケーションと文字によるコミュニケーション
IT化以前の時代は、仕事上のコミュニケーションにおいては「音声」でのやりとりが中心でした。「音声」でのやりとりというのは、直接会って話したり、電話で会話をしたりすることです。しかし、IT化の進展により「文字」によるやりとりが大幅に増えまし... -
管理職の仕事実践術
No.6-7 アクティブ・リスニング
文字通り積極的に聴く、つまり、傾聴と言うことですね。アクティブ・リスニングにおいて行うことは次の4つです。 1.受容的傾聴 相談してきた部下の話をうなずきながら聴いたり、相槌を打ったりすることです。話の腰を折ることなく、相手が話しやすい...