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No.2-8計画 ~悲観的に準備し、楽観的に実行する

 ひとくちに計画と言っても、大きな単位の計画もあれば小さな単位の計画もあります。あるいは、見通しの立てやすい計画もあれば、不透明性の高い計画もあります。ここでは、単位の大小よりも、不透明性の高さに基づいて考えたいと思います。と言うのも、仕事の多くは不透明性が高いことが実態として多いと考えられるためです。特に新規事業や個人として初めて取り組む業務であれば、その度合が高いことが一般的でしょう。

 そうした不透明性の高い仕事に取りかかる時、計画策定においては悲観的に考えることが必要です。悲観的と言うことは、様々な複数の問題が起こりうることを想定すると言うことです。大きな災害や事故が起きた際に、責任者が「想定外であった」とコメントすることがよくありますが、それは悲観的に見る視点が不足していたのかもしれません。様々な問題を想定すると言うことは、当然、問題が発生した場合の対処策を、完全とは言えないものの、一定程度準備しておくことの前提となります。Xが起きたらAという手を打つ必要がある、もしくは、Yが起きたらBを実行する必要がある、と言うように、あらかじめ樹形図的に思考を行っておくわけです。あるいは、大きな問題へ対処しなければならない心理的な覚悟を決めることにも繋がります。

 悲観的に準備しておけば、いざ、問題が発生した際に慌てふためいて適切な対処が遅れる、と言うことが少なくなるはずです。また、そもそもXやYと言う事態が発生しないように注視しながらチェックをしていく精緻なマネジメントにも結びつくかもしれません。

 計画は悲観的に考えることが必要です。ただし、実行の際は楽観的に行いましょう。

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