管理職の基本的な役割は、組織としての業績を高めるため、
1.業務遂行を管理すること
2.業務上の問題を解決したり、これから取り組むべき課題を設定すること
3.メンバーを育成すること
4.メンバーのやる気を引き出し、チームとして向かうべき方向性を示す、すなわち、リーダーシップを発揮すること
これら4つです。
こうした役割を果たすためには、前提として組織の特性を理解する必要がありますし、適切なコミュニケーションを図ることが求められます。
このコーナーでは、管理職としての役割を効果的に果たすために必要な考え方、踏まえておくと有意義と思われる考え方について提示していきます。
内容は少しずつ加えて行きますが、必ずしも体系的、網羅的にはなっていませんことご了承ください。
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管理職の仕事実践術
No.7-2 管理職の自己優越意識
組織的な意思決定の有効性を高めるために必要となる一つ目の考え方は、自分の判断力が常に最も優れているのだという自己優越意識に陥らないようにすることです。例えば、実務的に優れた能力を持っている管理職の場合、その人から見れば部下の能力や知識... -
管理職の仕事実践術
No.6-2 音声によるコミュニケーションと文字によるコミュニケーション
IT化以前の時代は、仕事上のコミュニケーションにおいては「音声」でのやりとりが中心でした。「音声」でのやりとりというのは、直接会って話したり、電話で会話をしたりすることです。しかし、IT化の進展により「文字」によるやりとりが大幅に増えまし... -
管理職の仕事実践術
No.6-7 アクティブ・リスニング
文字通り積極的に聴く、つまり、傾聴と言うことですね。アクティブ・リスニングにおいて行うことは次の4つです。 1.受容的傾聴 相談してきた部下の話をうなずきながら聴いたり、相槌を打ったりすることです。話の腰を折ることなく、相手が話しやすい... -
管理職の仕事実践術
No.6-6 実行段階のコミュニケーション ~部下のやる気の低下に対処する
仕事をしていく上においては、時としてやる気を失うことがあり、これは多くの人が経験していることだと思います。やる気を失う原因としては、仕事の意義を感じられないとか、目標水準が自己能力のレベルを大きく超えている、裁量がほとんど与えられない... -
管理職の仕事実践術
No.6-5 実行段階のコミュニケーション ~自分の知らないことを教える
上司にとって既知の問題 人に何かを教える場合、通常はコミュニケーションを通して行うことが一般的です。難易度の高い仕事であれば、相手がわかりやすいように表現する必要があります。とはいえ、仕事を教えていく方法としては、常に上司から部下に対し... -
管理職の仕事実践術
No.6-4 割当て段階のコミュニケーション ~ノウホワイを語る
仕事を部下に割り当てる際には、当然ながらコミュニケーションによって指示することになりますが、割り当てる仕事が当人にとってわかりやすく、達成可能性を見込むことができ、さらに、個人的利害を満たすものであれば、最少のコミュニケーションでよい... -
管理職の仕事実践術
No.6-3 計画段階に必要なコミュニケーション
コミュニケーションの具体的な必要性を理解するために、「計画」、「割当」、「実行」、「統制」、「改善」といったマネジメント・サイクルの各段階においてどのようなコミュニケーションが必要になるのか見ていくことにしましょう。 まずは、計画段階... -
管理職の仕事実践術
No.5-11 第2回モチベーション調査
近年、モチベーションやエンゲージメントに関する調査結果が世界的に数多く報告されており、そしてそれらの中には、諸外国との比較において日本人のモチベーションの低さが話題となる記事が少なくありません。近年において、仕事に向かうモチベーション... -
管理職の仕事実践術
No.5-10 「褒める」を考える3 ~「褒める」より「認める」
部下を褒める必要は必ずしもありません。しかし、それは、部下を肯定する必要がないという意味ではありません。部下が高い成果を達成したならば、それはやはり肯定してあげるべきでしょう。しかし、成果そのものを褒めて終わってはいけません。人間には... -
管理職の仕事実践術
No.5-9 「褒める」を考える2 ~ 部下を褒める必要はない
私はサラリーマン時代、あまり部下を褒めることはしていませんでした。残念ながら、自分の預かる部門の業績は、お世辞にも良かったと言えることが少なく、部下の成績は目標を下回ることがほとんどであったためです。しかし、こうした私の姿勢に対しては...