管理職の基本的な役割は、組織としての業績を高めるため、
1.業務遂行を管理すること
2.業務上の問題を解決したり、これから取り組むべき課題を設定すること
3.メンバーを育成すること
4.メンバーのやる気を引き出し、チームとして向かうべき方向性を示す、すなわち、リーダーシップを発揮すること
これら4つです。
こうした役割を果たすためには、前提として組織の特性を理解する必要がありますし、適切なコミュニケーションを図ることが求められます。
このコーナーでは、管理職としての役割を効果的に果たすために必要な考え方、踏まえておくと有意義と思われる考え方について提示していきます。
内容は少しずつ加えて行きますが、必ずしも体系的、網羅的にはなっていませんことご了承ください。
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管理職の仕事実践術
No.2-7 統制 ~アウトプットによる統制とインプットによる統制
アウトプットでの統制は、仕事が終了した時点(もしくは、ある程度進んだ時点)で行うわけですから、その時点で修正策を考えたとしてもそれは、現在の仕事に反映させることができません。ところが、インプットでの点検は、仕事をやりながら修正策を考え... -
管理職の仕事実践術
No.2-6 統制 ~業務の進捗をチェックする
統制という言葉は、企業経営などを論ずる際によく耳にする言葉ではありますが、多くの方にとっては、少々曖昧な言葉なのではないでしょうか。統制とは、目標と現状の差異を点検して必要な修正行動を検討し、実行することです。 統制の方法には二つのア... -
管理職の仕事実践術
No.2-5 業務割当において留意すべき事 ~相互支援の体制をつくる
近年「個業化」という言葉が聞かれるようになりました。分業化された職務を一人でこなしている状態のことです。事業規模が大きくなるほど、職務の細分化が進みます。また、定型的業務のアウトソーシングも一般的なものとなり、社内業務は従来以上に専門... -
管理職の仕事実践術
No.2-4 業務割当において留意すべき事 ~常にハードルを上げる
みなさんの職場においては、一定のサイクルで取り組む仕事が数多くあると思います。そして、その仕事は何度繰り返そうと目標レベルは常に変わらない、と言ったことはないでしょうか。目標のレベルが変わらないと言うことは個人の成長もないと言うことで... -
管理職の仕事実践術
No.2-3 業務割当において留意すべき事 ~成長の視点からの割当
No.2-2では、仕事の質を高めるという観点から割当を検討しましたが、こうした視点のみにおいて割当を考えることには問題があります。なぜなら、その仕事が要求する能力を十分に身につけているメンバーのみが常に当該業務を担当することになり、その能力... -
管理職の仕事実践術
No.2-2 業務割当において留意すべき事 ~仕事の質を高める割当
部下に仕事を割り当てる際、あなたはどのような点に留意していますか?‐研修の中で受講者にこのような質問をすると、多くの方が共通して真っ先に挙げるのが、「部下の能力・適性を考慮する」というものです。「メンバー間の仕事のバランスを考慮する」と... -
管理職の仕事実践術
No.1-7 中小企業における組織成長と権限委譲
中小企業の経営という観点からも権限委譲について考えたいと思います。 最近、講師を担当した中小企業の管理職向けセミナーの中で、参加者の多くに気になる共通点がありました。それは、トップに権限が集中していて、中間管理職の役割が、実態としてプ... -
管理職の仕事実践術
No.1-6 権限委譲のデメリット
権限委譲における第一のデメリットは、権限を委譲された側が常に最適な意思決定を行って、最適に対処できるとは限らないと言うことです。そこには、二つの側面があります。それは、能力的側面と個人利害的側面です。 判断力に乏しいがために適切な意思... -
管理職の仕事実践術
No.1-5 権限の委譲のメリット
組織原則には「権限と責任一致の原則」や「権限委譲の原則」というものもあります。権限委譲にはどのようなメリットがあるのでしょうか。それは、第一に、正確な情報に基づいた意思決定ができることです。現場の情報や知識に通じているのは、現場に最も... -
管理職の仕事実践術
No.1-4 過度の専門化による弊害
組織において、事業の成長と共に職務の専門化が進んでいくのが一般的です。例えば、中小企業であれば、総務課では総務の仕事以外に、経理や採用、研修、給与計算、福利厚生など、様々な業務を担当していることが多いものですが、大企業であればこれらの...