組織的意思決定力を高める– category –
経営組織においては、しばしば、問題への対処策を検討しなければならない場面がありますが、小さな問題であればともかく、業績に大きく影響しそうな問題であれば、特定のリーダーが一人で決める、というよりも、複数のメンバーが話し合って意思決定を行うことが多いはずです。多くの知見を集めることが有効な意思決定につながるからです。
管理職ともなれば、自部門の事業計画の策定や日常的な問題解決などの場面で、メンバーの意見を聞きつつ、チームリーダーとして意思決定を行わなければならないことが多くなって来ます。誤った決定、質の低い決定を行えば、組織業績への悪影響が懸念されますし、反対に適切な意思決定ができれば、業績向上へのドライバーにもなり得ます。
ここでは、管理職が意思決定において留意すべきことは何かを考えていきます。
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組織的意思決定力を高める
No.7-4 全員一致の罠
組織の中で意思決定を行う際、ある項目について全員の意見が一致していると、それは明らかに正しい意見であるとの認識が共有されやすくなります。客観性を持った正しい意見であるとの認識は、本来その分野に求められる深い検討からメンバーの意識をそら... -
組織的意思決定力を高める
No.7-3 客観的な情報と正しい知識に基づいた議論を
チームにおける議論では、事実や知識、推論を意識的に整理していくことが望ましい進め方です。例えば、現状はA商品の売上が低下している、多分需要が一巡したからだろう、だから今後はB商品に注力するのがよいのではないか、というように、推測ばかりに... -
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No.7-2 管理職の自己優越意識
組織的な意思決定の有効性を高めるために必要となる一つ目の考え方は、自分の判断力が常に最も優れているのだという自己優越意識に陥らないようにすることです。例えば、実務的に優れた能力を持っている管理職の場合、その人から見れば部下の能力や知識... -
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No.7-1 議論の活発さとチームワークの維持
下の図は、組織の意思決定における議論の活発さと、チームワークの維持の程度をマトリックス化したものです。つまり、一生懸命議論を尽くそうとしているかどうかの度合いと、チームワークを維持しながら相互に配慮しているかどうかという度合いのマトリ...
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