研修業務のため、久しぶりに倶知安町を訪れました。いわゆる「ふるさと富士」は全国に数多くありますが、羊蹄山は群を抜いた美しさであり、車を運転しながらも惹きつけられてしまいます。
かの深田久弥は「日本百名山」(1964年新潮社)において、「この山を単に羊蹄山(ようていざん)として略して呼ぶことに私は強く反対する。古くは『日本書紀』斉明朝五年(六五九年)にすでに後方羊蹄山(しりべしやま)と記された歴史的な名前である。(中略)後方を「しりへ」(すなわちウシロの意)、羊蹄を「し」と読ませたのである。(中略)だからただ羊蹄山だけでは「し山」ということになる。」と記しています。(「し」とは「ぎしぎし」という草の漢名であり、日本では昔、ぎしぎしのことを単に「し」と読んでいたのだそうです。)しかし、地元の倶知安町が難読であることを理由に「羊蹄山」への変更を求めたことからこの名が定着したのです。
ところで、倶知安町は海外から多くの不動産投資を呼び込んでおり、住宅地の公示地価上昇率ランキングにおいて毎年上位にありますが、郊外にはずいぶんとコンドミニアムが増えました。