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 管理職の仕事実践術
 7.組織的意思決定力を高める

(2)意思決定において優先すべきこと(2009/07/09)
議論の活発さとチームワークの程度 前回の問題において、Bを選ぶか、Cを選ぶべきかについては、一見答えがなさそうな気がしますが、答えは明確です。それは、Bを選ぶべきと言うことです。つまり、人間関係に波風が立つことを恐れて議論の程度を低めてはならないのです。意思決定の有効性を高めるためには、まずは、決定の質を高めることから始めるべきでしょう。そのためには、十分な議論を行って、お互いの持つ情報や知識、視点を引き出し合う、つまり、十分な「発散」を行う必要があるのです。時には、対立によりスムーズな意思決定が阻害されたり、議論が行き詰まったりすることもあるかもしれません。しかし、そうした状況においてこそ、管理職として適切なコミュニケーションの促進とリーダーシップの発揮が行われれば、集団の和を維持することは可能な訳です(これは、Bの状態ではなく、Aの状態と言うことになりますが・・・)。

Cを選んだ人は、人との対立を避けることを優先する、つまり、葛藤回避の傾向が強いと考えられます。確かに、誰しも人間関係は良い状態を維持したいものですが、職業人としての人間関係をよく考えてみるならば、こうした葛藤回避には、むしろ、弊害が多いように思えます。なぜなら、働く人々が一人のメンバーとして所属する組織に対して満足感を覚える一場面として、自分の意見を他者に聞いてもらえて、なおかつ、自分のアイデアが組織の意思決定に反映された時が挙げられるだろうと考えられるためです。そして、お互いの持つ知識や能力、視点などの資源を十分に活用し合うことによって、新たな事業アイデアや仕事の仕方を共に築いて行く事に協働の喜びがあるのです。そうした創造的な関係こそが、職業生活における真の人間関係というべきものではないでしょうか。また、十分な議論をしないと言うことは、問題を先送りすることになりかねず、問題を解決できないことの欲求不満が鬱積していくことにもなりかねません。

 管理職ともなれば、ここは、考え方を切り換えたいところです。部下の反発を恐れたりするあまり、人間関係を優先する姿勢となることには問題があります。むしろ、議論を活発化させることが管理職の役割の一つであると認識することが重要です。

 もっとも、Cを選択することは世の中の一般的な姿勢であるようです。先の質問を、これまで、多くの研修受講生に投げかけてきましたが、Cを選択する人が圧倒的に多いのが事実です。おもしろいことに、この答え方には組織特性や階層による回答傾向の相違があります。例えば、企業と自治体とでは、企業の方がBに手を挙げる人の割合が高く、また、管理職クラスと一般社員クラスとでは、管理職の方がBに手を挙げる人の割合は高くなります。係長、課長、部長というように、組織階層が上に行くほどBの比率は高まります。正確な統計を取っている訳ではないのですが、民間企業の部長クラスでは、7〜8割程度がBを選びますが、一般社員クラスでBを選ぶのは、2〜3割程度となります。自治体では、部長クラスは5〜6割程度がBを選び、一般職員でBを選択するのは1割程度と言ったところです。

 さて、Bか、Cかという二者択一で考えてきましたが、もちろん、Aの状態が最良であることは間違いありません。Aの状態を実現するために必要な考え方、あるいは、比較的容易にAの状態を実現する方法について、別な機会に提示したいと思います。


                             


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